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百済(ペクチェ:백제)4 新羅の隆盛・百済の衰退・ケベクへ

      2012/11/26

百済(ペクチェ:백제)と高句麗(コグリョ:고구려)の征服王がそれぞれ第13代百済王・近肖古王(クンチョゴワン:근초고왕)第19代高句麗王・広開土太王(クァンゲトテワン:광개토태왕)なら、新羅(シルラ:신라)の征服王は前記事で百済の聖王を殺害した第24代新羅王・真興王(チヌンワン:진흥왕:在位540-576)です。

真興王(チヌンワン)の時代の新羅は領土拡張に成功し、三国時代の三つ巴の状況を高句麗・新羅の2強プラス百済という状況にせしめました。

真興王

ここで留意したいのは、この状況下では半島全土を巻き込む大乱が起きたとしても、百済がどちらに与するかによって力関係が変わってしまうため、絶妙なパワーバランスが保たれていました。

百済にしても、どちらかに組みしたあとに撃滅される可能性が高かったため、どちらの国に対しても明確な態度を取りませんでした。

真興王(チヌンワン)はドラマ善徳女王でミシルに暗殺された王です。これについてはフィクションですが、真興王(チヌンワン)の治世がいつ頃かを把握するのにはよいでしょう。

そして、善徳女王といえば善花公主(ソナコンジュ/ソンファコンジュ:선화공주)です。といっても、ピンと来ない人が多いかもしれませんね。ドラマ善徳女王には登場しない女王の妹、新羅の真平王(チンピョンワン)の3女が、ドラマ薯童謡(ソドンヨ:서동요)の主人公・善花(ソンファ)なのです。

学会でも実在の有無について喧々諤々やっています。現在のところ善花は存在しなかったという説のほうが強いのですが、未だに結論は出ていません。出典の三国遺事(サムグクユサ:삼국유사)が実在する歴史書で2番目に古いものではあるものの、外伝のため信ぴょう性が低いとされていることが、実在説が否定される有力な根拠の一つとなっています。

薯童(ソドン)こと璋(チャン:장)はのちに第30代百済王・武王(ムワン:무왕:在位600-641)となり、善花(ソンファ)を妻とし百済最後の王・義慈王(ウィジャワン:의자왕)を設けます。

この後のストーリーこそがドラマ・ケベクで描かれている百済滅亡への道です。

今後ケベク考で語っていきたいと思います。

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百済(ペクチェ:백제)4 新羅の隆盛・百済の衰退・ケベクへ

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